近親者だけで葬儀を済ませました。

そして戒名をお寺様へお願いに行かなくてはいけません。

亡き母が父のお墓を作ったのですが
「家内と同じ方が回るのに便利」だと

笠間に作りました。
元々「浄土宗」それが突然「曹洞宗」
改宗です。

笠間はお稲荷さんで有名ですが
ちと遠いのです。
１日がかり。

お寺様の都合もあり、１泊して
翌日参りました。

非常に気さくな御住職様です。
但し、このお寺は
笠間城内（お城は焼かれてありません。）
にある格式の高いお寺様です。

ご住職様
「戒名は足利尊氏が亡くなってからつけられたんです。」

「そうですか？元来戒名は、施無畏と申しますか？

出来る事で還したとお聞きしました。

お寺の掃除をするとか、作った野菜とか、

お米とか。観世音菩薩様のことともお聞きしております。」

（こちらは、なるべく良い戒名で御安く
　何卒御安く。）

「ほー御詳しいですなー。」
（ご住職様、うーんこれは？ハテ？）

「私、チベット密教の本を読みましてから
いろいろと読みあさりましただけです。」

「いやいや、そこまで御詳しい方は
　久しぶりです。」

（うーん。これは手強いかも知れない？）
ご住職
「中国の今はどうなんでしょうか？」

「文化大革命で中国の仏教は衰退したでしょう。」
となんやかんや2時間くらい
お話しさせて頂きました。

「では宜しくお願い致します。」と帰り支度をすると


ご住職（慌てて）
「それでどう致しますか？院殿大居士とか？」

「幾つか案を出して頂く事は
　　　　　　　　　　　出来ませんか？」

ご住職
「戒名はお一つです。」

「では私も考えますので
　　　　　　　　出し合うというのは？」

ご住職（威厳を保って）
「１戒名です。他にはないものです。」

「そうですか？判りましたです。
　　　　　　私も考えて宜しいですか？」

「それだけは、、、や、やめて下さい！」

充実した問答が出来ましたです。

その後、結構日数が経ちまして
漸く
母の戒名を頂きました。

とても良い戒名で
ご住職、悩んだことと思います。

そして、４９日法要の当日
私がキレたのです。

続く。

余談
笠間は牧野藩で明治維新を迎えました。

その時に民衆が城を焼いてしまったそうです。

いまあれば、観光名所にもなったのでしょうが。

子供の頃、夏休みには母に連れられ行きましたが、このお寺の門前の石碑？

ご住職に尋ねましたら

以前浅野家が笠間の藩主の頃
殿様が、別邸を建てるので

元のお寺の敷地に建てたい。
その時に約束された

石高だったそうです。

ところが、建てたら

水戸徳川へ向けて塀を立てた
と言う言いがかりで、
幕府から
赤穂に移らされたそうです。

で石碑は
要は
「○○石高約束しといて
貰ってないよ！
とっとと
赤穂へ行っちゃってさ。
払いなよ！おい！浅野！
頭きてんだぞ！僕許さないから！」

当時のご住職の怒りの文面だそうです。

そう言えば、大石内蔵助の
お父様のお屋敷跡とか
ありましたです。