ピンポーン！
奥様が先生といらっしゃった。

７０歳半ばであろうか。シャキッとした女性である。

２階のリビングにご案内すると、

「貴方の後ろに綺麗な
女性の方がおりますよ。

どなたか縁戚で御亡くなりに

なった方とかいらっしゃいませんか？」

（うーん。そんな女性はいないしなー？
　上司や先輩で
コピーライターにならないか？

と女の子にちょっかい出す方が
いたが。

後輩を教えた事はあっても

自分は旨い文章も書けないから
そんな事も言えなかったなー）

「おりませんが？」と応えると

私とその女性がいる
方（私には見えないが）を見て怪訝そうな表情が読み取れた。

「まあ、お祓いしましょう！」
と仮の神棚に手を合わせた瞬間！

「あ！今の女性　狐だ！」と叫んだ。

拝んでいる途中に、奥様が息が出来ないのか？咳き込んでいる。

奥様は倒れ込んだ。
先生が背中をさすりなんか口ずさんでいる。

私も体中に痛みが奔った。

家の中家の外を御清めして頂いてから
先生は「うーん。困ったことですね。」

「はあー。なんでしょうか？」

「ここの土地に以前お稲荷さんの祠があっ

たみたいで。それをちゃんとやらずに

家を建ててしまったみたいですね。

さっき出て来た女性は

その御狐さんでした。貴方の家の随分前の事ですよ。

前この土地に家を建てた方にも、いろいろとあったと思いますよ。」

（そういえば、隣りのご主人から以前ここに住んでた奥様は
小火を出したらしい。と聞いていた。）


御狐さんが、ちゃんとして欲しいと申しております。

御狐さんでも、上級と下級がおりまして

下級　位が低いのが化かすんですよ。」

「それだけではないんですよ。」

と先生はまた厳しい表情で話始めた。

（「呪いの館」と言う小話があったなー）

家を建てるのに頭領が未だ来ない。

弟子が遅いな！親方　遅いな！

のろいな！のろいな！
で「のろい親方→ノロイのヤカタ」

こんな話だったなー）

とぼーっとしてたら。

先生「ご主人　本当にこれはいろいろ大変なんですよ！」

（本当に呪いの館　なのか？）

続く。