変人楼さんの日記 |
2015年08月10日 21:30
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「春蚕」
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突然一緒に祝詞をあげていた奥様が震えだし、
ゲホゲホと息もたえだいに、
倒れこんだのだ。
祝詞をあげておりました先生が、突然大きな叫び声をあげたのです。
「ア!さ、さっきのは狐だ!」そして、倒れこんだ奥様から入り込んだ狐を背中を叩いて抜いていく。
「ここいらがまだ畑が有り、農家の頃でしょうから相当前でしょうね。
お稲荷さんの祠があったみたいですね。
その祠をちゃんと祈祷して移さなかったみたいです。」
そう言えば、母型の実家にもお稲荷さんの祠があった。
このお狐さんは、自分の住まいがなくなっちゃつたので「ちゃんと祀って欲しい。」と申しておりますね。
今までも住んでいる方に、そうして欲しいと言うことを伝えていたそうですが、
誰も答えてくれなかったそうですよ。
それで、霊媒体質のあなたに伝えていたそうです。
そう言えば、この建売の屋敷と隣の家も、元は一つの土地だったらしい。
前ここに住んでいた奥様はちょっとおかしくなったらしい。
そしてボヤも出したと聞く。
ただ近隣の親切な家の方達もなんだか、ぼやの話には触れたくないらしい。
「ご主人 ご主人!」「これから各部屋のお祓いをしますからね。Yさんは休んでいなさいよ。
ここにいるんですよ!」とさっき倒れた奥様をいたわるように言った。
およそ30分くらい家の中、家の外を調べてきた霊媒師はなんか困ったように少しずつ語り始めた。
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ネコに今晩は?
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