変人楼さんの日記 |
2015年08月09日 02:02
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春蚕
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見た目はお若く見えるが、70歳をとうに超えた品のいい老女だ。
小綺麗な服が、彼女をさらに若さを引き立てるのだろう。
2階のリビングに通して、いろいろと質問された。
「今ね、貴方の左側に綺麗な女性の方がいらっしゃるんですよ。」
「うーん。お身内で自ら命を絶つたような方とかお知り合いでいらっしゃいませんか?」
静かであるが、ゆったりした話の中に、霊の話を聞こうとする優しさと、霊の本性を探ろうとする洞察力と威厳のある声だ。
「いないですね。親戚でももちろん。いません。聞いた事もございません。」
すると「以前付き合っていた女性の方とか、、、?」
「いやー。僕そういうの一切ないんですね。寂しいことですが、、、。⚪︎井さんだったらどうだか解りませんが、、、」
老女はすっと立つと、仮の神棚に向かい祝詞をあげはじめた。
「 たかまがはらに・かむづまります・
かむろぎかむろぎのみこともちて
すめみおや・かむいざなぎのおおかみ
つくしのひむがの・かかちほの・
おどのあわぎはらに
みそぎはらいたまいしときに・あれませる・はらいとのおおかみたち
もろもろの・まがごとつみけがれを・はらいたまえ・きよめたまえと
もうすことのよしを・あまつかみ・くにつかみ
やおよろずのかみたちともに・きこしめせと
かしこみかしこみ・まうす。、、、」
低く この家の空気に震えるような振動を覚えた。 」
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ネコに今晩は?
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