IVYポサリさんの日記 |
2017年09月12日 16:49
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奇書と良書、その2
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今回は良書の方ね。
「15歳の戦争=陸軍幼年学校”最後の生徒”=」西村京太郎著。
僕は西村京太郎氏の本は1冊も読んでいない。TVの十津川警部も見たことない。
京都在住で女流作家山村美紗と隣り合わせに住んでいた事、赤川次郎と並ぶベストセラー作家であることぐらいしか知らなかった。
海軍少年兵や陸軍幼年学校などは評論家や経験者、ドキュメンタリー作家などが書いているが
読みやすさに難がある場合も。
老練の人気作家の文体ならば読みやすいだろうぐらいの気持ちで買った。
確かに、実に読みやすく一気に読んだ。もちろん内容があるからである。
彼は先の大戦は、欧米が第一次世界大戦で現代戦を熟知したのに対し、日本は良くて日露戦争、悪ければ桶狭間の戦いからタイムスリップして戦ったようなもんだ!と。
彼は「日本人は現代戦に向いていない」と断じる。
・敵の飛行機は精神で落とせ
・現地点を死守せよ
・兵站を知らない
・食料は現地調達
・勇敢と猪突猛進を取り違える
・死を生の上に置く
・日本は戦争の中立国になるべし
戦後スイスやスエーデンは恨まれたが
国を見事に守っった。
彼自身の苛烈な体験と冷静な分析は面白いが、
特に戦後直後から数年の食糧難を含めた悲惨さはこの本で初めて知ることが多かった。
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